大正野球娘。
- 作者: 神楽坂淳,小池定路
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/04/17
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大正野球娘。―土と埃にまみれます (トクマ・ノベルズEdge)
- 作者: 神楽坂淳,小池定路
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2008/08
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アニメ化するというので凄く気になって購入しました。
時は大正、野球がまだそんなにメジャーではなかったころのお話。お嬢様が殿方に一矢報いるために皆で努力してーーーという話です。面白かったです。
一番気に入ったのは時代背景と男の描写。例えば支那そばの下りなど、当時を匂わせるアイテムで時代背景を詳しく描画しています。大正に住んでいたわけでも、当時に詳しいわけでもないので裏が取れませんが、参考文献の一覧が最後に記述してあって、勉強熱心な方みたいなので大丈夫でしょう。小説家が本を読んで足場をしっかり固めるというのは当たり前といえば当たり前でしょうけどね……
大正野球娘。では「由紀子さん、これを読んでください!」とか言いながらラブレターを渡して、逃げ出してしまいそうな男から、男尊女卑(当時の背景としては当たり前か)な傲慢な男まで登場します。最近読んだり見たアニメや漫画には、こんな日本人臭さのある男が少ないと感じていて、ちょっとエッチでお喋りな男子高校生、無口でクールで、最後まで固い男子高校生はもういいや!女の子だけでいいよ!という感じでした。できれば一辺倒じゃなくて、このふたつを足して2で割ったような男が望ましかったんです。大正野球娘。にはそんな旧時代の遺産かよという風な男達が登場してきて、男が出る度にニヤニヤしてましたぜ。お嬢さん。
同じ著者の「征服娘。」も読みました。まだ続きがあるみたいなのでなんとも言えませんが、お兄さん方が本格的に登場するのは次の巻みたいで楽しみです。それにしても、「征服娘。」はタイトルを変えれば売れると思うんだけどなあ……。例えば「金髪ロール成り上がり奮闘記」とか(無理)。世界征服とかも未だ曖昧な感じですね。