理科系のための英文作法 - 杉原厚吉

英作文じゃない所がミソ。サブタイトルに「文章をなめらかにつなぐ四つの法則」とあるのですが、4つの法則を使って英語文章の組み立て方を説明しています。基本的な文法は知っているけど、英語の文章を書いたことがない人が対象。ネイティブの感覚でしか分からない部分(気が遠くなるような経験の積み重ね)を理詰めでカバーしましょうという話です。

1994年出版の少し古い本ですが、言語処理などを基盤にしていて馴染みやすかったです。

2章の「話の道筋に道標を」では、帰結、理由、逆説などのために文を繋げる際に使う表現として、品詞レベルから節や文レベルまでの多彩な表現を紹介しています。非常に実用的で、ウェブで時間をかけてこの手の表現を集める前に読んでおきたかった。

「古い情報は前にもってきた方が読みやすい」という仮説が何度も登場するのですが、この仮説で能動態を選ぶか受動態を選ぶか判断できるという点が面白かった。