読書メモ

蝶 - 皆川博子

先に死の泉を買っていたのだけれど、読みやすい短編の方から読んでいった。煮え切らない謎によって、皆川博子の文章の美しさは際立っているという事がよく分かる短編集。全編とも既存の詩を元にして書かれている。皆川博子の短編は、ほとんど子供の視点から…

巫女,景清,化蝶記 – 皆川博子

※ ネタバレ前提で、ただのメモです 巫女 超能力者であることを否定したい一心で産まれた物語。結婚することで日常を得ることができた「私」は、子供が死んで煩瑣な生活がなくなり、自分の青春時代を思い返す余裕ができてしまった。巫女という自分の性質に奪…

天体観測のすすめ – 林完次 – (1)

この望遠鏡は何等星まで見えるんだとか意識した事がなかったです。高専時代は何をしていたのかと。大きな反射望遠鏡を持ってるのに、月や木星くらいしか見たことなくて、同好会の活動でも、専ら裸眼での観測が主だった。 望遠鏡の倍率は、対物レンズの焦点距…