サマーウォーズ

※ 重度のネタバレ含む。




遅ればせながら見てきました。面白かったけど、遊戯王アニメもびっくりなカードゲームアニメだったので(嘘)、花札のルールを知らなかったのが悔やまれる。ナツキのバックで花札の役が揃っていくエフェクトが格好良くて、あのシーンは何度も見たい。
ストーリーは思ってたよりもずいぶんぶっ飛んでて、サイバー系にしては最近珍しい、理屈家なリアル指向の話じゃなく、なんでもありなサイバー世界を中心とした話。一言で言うと全部入りアニメです。こういう上手くまとめつつ密度の高い話は大好き。あのキャラクター数で本当に良くまとめたと思う。でもひとつ屋根の下とサイバー世界、片田舎だけじゃ、もっと広い範囲での危機という実感が薄かったかもしれないかな。というか世界の危機だったのかな?
次はみんな大好きカズマ君について。主役級の扱いを受けながら、サマーウォーズが家系というか家族の絆をテーマのひとつにしている(勝手にそう思っただけなんだけど)わりには母と父との繋がりが少なかったように見えるキャラ。クールさを始終保ちつつ、時折見せる子供らしさで人気急上昇中。これだけだったら、僕としてはどうでもいいキャラクターなんだけど、花札に勝って皆が喜んでるところで1人だけ涼しい顔をしていたのを見た時は、キャラ設定の本気を感じた。カズマ君の色が濃すぎて、主人公とナツキの話が薄くなってる気がしないでもない。
作画について言うと、バトルのシーンはもうちょっと大袈裟な動きを入れてくれた方が個人的に好み。もっと個人的な話をすると、指作画好きとしては主人公とナツキの手を繋ぐシーンで、主人公の戸惑いの手の動きから、指を組むところまでの一連の流れが良かったです。
最後にお婆ちゃんの話。お婆ちゃんが結婚指輪をしていたのが気になった。妾の子でもちゃんと愛していて、登場しなかったお爺ちゃんへの愛が窺える。指輪だけで判断するのもどうかと思うけど(指ばかり見ていたせいかもしれないけど、やたら目についた)、そういう点はちゃんと子供に受け継がれてると思うし、孫にも受け継がれるだろう。そうなると主人公とナツキのその後が楽しみになるから、もうちょっと2人の関係を細かく描いて欲しかった。


ちょっと細かくねちねちと書きすぎたけど、それだけ面白かったという事。主人公、主人公と言っているのは、決して存在感が薄くて名前を忘れたというわけじゃない。