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光色の絵本3

背の高い欄干に少女が手をかけ、裸足で地を蹴ってしがみつく。ようやく見えた橋の下には、星の光を映す川が流れていた。最後にものを口にしたのは三日前だから、ずっとしがみついている体力は残っていない。ずるずると落ちていった少女の頬には、コンクリー…